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自由律俳句(81~100)


煙草も酒もできるのにできない

 

やさしいひとの居る都会

 

まちのあかり沈んでいるせい

 

となりの隣人同郷と知らず

 

紅茶を煎れたカップで薬のむ

 

『エチゼンクラゲ』で覚えている薬

 

海中で溜息を吐けば気泡になるがそれで生きていけるかどうかは

 

『幻の生き物を探す』という浪漫を探す

 

晩飯に向かって芋の切れ端飛ばす

 

溜息で数え間違う

 

申し訳なくて横たわる目冴えて

 

自転車の時だけ強風

 

「盆が過ぎれば冬が来る」という逸話で涼む

 

手持ち花火の光に耐えられない顔

 

家まであと一分だった

 

寂れた公園のトイレの臭いがする

 

ショートパンツで雨に挑む女戦士だ

 

濡れたのはあの庇が悪い

 

月もいない夜に酒を飲む意地

 

あなたの「おはよう」に殺される夜勤