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自由律俳句(41~60)


飛び膝蹴りまでは見えなかった

発音に悩む「自由律俳句」

夜行性のマニキュアでわかった

小指を噛んだ言い訳にならないね

欠伸がうつると二人

漢方を飲み込むまで待って

チャリンコでスマホを弄る先は地獄の一丁目

幸いが遠くにいて辛い

「お任せします」と言った床屋はバーバーかりあげ

心意気を志すにはまだ白い

返事が書けない手紙を丸めて食べる

冷夏に食われたかき氷代は私持ち

一枚ずつ減るカントリーマアム甘ったるくて唾飛ばす

小雨の夜に立ち止まって尻を掻く

東京のひよこのジト目が気に入らなくて頭から

ポケットの一円顔出しベロ出し

免許の更新までに車酔い

自らが生んだ不幸の中で遊覧飛行

年越しはそばかうどんか決めかねている間に冷めるヤカンの湯

包んだ本音より先に溶けるオブラート