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自由律俳句(121~131)


むっちり太った指は蚊の置き土産

進路希望は不透明紅茶は透明

うつくしい髪質の子に奪われる我が目

女の剃り跡に顔をうずめる

本を読む子どもと並んだベンチでスマホをしまう

日傘はステーキカバーでコンクリは鉄板で私は肉

足が冷たくて秋を知る晩夏

 

代わりに死んだいっぱいの私

 

『生きたさ』のブランド値下げ待ち

 

六十でバリカンデビューした父の今昔

 

寂しいと思う矢先の雨は嫌い